不妊治療と不育症~39歳回想録~

アラフォーが、不妊治療と不育症に向き合うために作成した日記。3度の流産、仕事の退職、家族との葛藤など、あっという間に過ぎた1年半を振り返ります。そして、現在進行形の不育症の検査のこと、これからの生き方などを徒然に綴っていきます。

近況~妊娠悪阻と入院

前回の更新から、また時間があいてしまいました。

 

重症の妊娠悪阻になってしまい、1か月ほど入院。

退院後も、波があり、なかなかパソコンに向かうことができませんでした。

 

そんな中でも、色々なことがわかりました。

コロナ禍の中での入院生活、同じ病棟で出産を迎えた方の現状、不育症治療を続けるための病床でのヘパリン注射、入院に至るまで酷くなってしまった悪阻のことなどなど。

 

折角なので、それらのことも、ゆっくりまとめていきたいと思います。

 

「病院の心遣い」杉ウィメンズクリニック~不育症回想録2

 今日は、ふと思い出した、病院での心遣いを書いてみます。

 憂鬱なこと、不安なことが多い病院通いですが、そんな中でも、和むことを思い出すと、心の糧になるので。

 受付には、寒さへの配慮からか、ブランケットが置いてありました。

 待合室には、色々な形、表情の優しいクッションが沢山。ぬいぐるみ好きの私としては、かなり心強いサポートでした。


 また、初診の際、心の健康状態を測定するためのアンケートを渡されます。
「心の状態を調べるK6テスト」という、ここ1か月の心の動きを5段階で記入するものです。

f:id:nagi-wa:20200315235845j:image
f:id:nagi-wa:20200315235522j:image
 どんなに辛くても、「治療をするなら当たり前」と心に蓋をする日々の中、そっと心の様子を覗いて下さって、「あなたのその気持ち、ちゃんと受け止めるよ」と言ってもらったような気分になりました。流産も重なった後だったので、じんわり涙が。
しんどくても、同じように立ち向かっている人が多数だから、結果を得るためなんだから不平を言っている場合ではないと、いつの間にか自分を追い詰める心理状態になっていたのです。

 そういえば、検査の日は、昨年の大型台風の前日でした。
台風の影響で、翌日、外部提携の血液検査会社が休みとなるため、検査ができなくなるようでした。「病院は開けるけれど、全ての検査項目が対応できない。まとめてできる別日をおすすめする」等々、長く予約待ちをしたのに、診察できないことへの配慮、今後の方針など、1件1件時間をかけた、それは丁寧な電話対応でした。
 私が予約でした電話でも、こちらの体調、今後の状況など丁寧にヒアリングをして下さり、日程決定に至りました。マニュアルだけではない心の通った案内に、不育症という未知の検査への不安が、少し軽くなったのを覚えています。

 検査の結果も、とても丁寧に説明してくださいました。それについては改めて、回想してみたいと思います。

「胚移植の尿溜め(尿だめ)」CMポートクリニック~不妊治療回想録~

CMポートクリニックでは、体外受精での胚移植の際に「尿溜め(尿だめ)」があります。

今月は移植周期でしたが、4回目にして、大失敗。
直前に、かなり不自然な動きをしていたら、看護師の方が、
「ちょっとだけトイレで出されますか?あまり我慢し過ぎても良くないので。」
と声をかけて下さいました。
ところが、少しだけ出すなんてしたことがなかったので、かなりの量が・・・。
結果、エコーで尿が足りないと説明され、また水を飲み、安静室で待つことになりました。

その時、改めて、下記のことを教えて下さいました。

◆尿溜め(尿だめ)の意味

・膀胱の裏にある子宮を、エコーで見やすくする。
(お腹の上から超音波を当てて、子宮内の移植位置を探ります。超音波は液体を通すことできれいに映像を映し出すそうです。)
・膀胱が子宮を押すことで、子宮底盤を起こし、カテーテルを真っ直ぐ入れやすくする。
(子宮は前屈しているので、膀胱が風船のように膨らんでいると、それが子宮を倒して、入口からまっすぐの道となってくれる。)
→他のクリニックでは無い場合もあるようですが、CMポートクリニックでは大切なポイントとのこと。


折角なので、これまでの「尿溜め」回想してみます。

◆尿溜め振り返り

~看護師さんから言われたこと~

・最低でも、1時間前位から、水分500ml程度を摂取
 その前も、普段より水分を多くとる
・1時間前からトイレに行かない
→あくまで、目安だそうです。

~1回目~

・量:緑茶1500ml/3時間 程度
→初回なので、加減がわからず、もうぱんぱんに。沢山溜まるようにと、緑茶を選択した為、利尿作用が働きすぎて大変でした。
・結果:
→処置中は、エコー器具で、お腹が平べったくなるように、思いっきり押されます。
 その圧力に、膀胱が負けそうになります。頭は真っ白。力み過ぎて「もっと力抜いてください!」と何度も言われ、涙がでそうでした。
 通常、処置後は、5分間、施術台で寝たまま安静にするのですが、我慢できずトイレに駆け込みました。

~2回目~

・量:水500ml/1時間 その後、緑茶500ml×1/1時間 程度
・結果:
→前回はお茶が多すぎて失敗したのかと思い、水を多めに。
→歩いて通院しておりますが、到着までに我慢できず。徒歩で30分位ですが、途中でトイレに2回も…。
 普段、このペースでは飲まないので、身体が限界。急いで、コンビニで「緑茶」を購入し、半分一気に飲みながら、クリニックへ向かいました。
→急激に飲んだせいか、施術台に乗るころ(摂取後30分位)、激しい尿意。その後は、1回目同様。
 辛うじて、最後の5分間の安静時間はクリアしましたが、先生や培養士さんのお話などは上の空。
 聞きたいこともありましたが、質問するゆとりはありませんでした。

~3回目~

・量:水1000ml/2時間 程度
→緑茶のカフェイン原因かと思い、水のみに。量も減らしました。
 ですが、結局クリニック到着してから、我慢できずトイレへ行くことになりました。
 その為、施術前、エコーで見ると尿が溜まっていないので、安静室で待つことに・・・。
→1、2回目ほどの尿意ではなかったので、施術中に冷静に「今入ってますからね~」なんて、先生の話なども聞けました。
 培養士さんは、5分間の安静中に、その日の「移植胚」の説明をしてくれますが、
 今回は、ゆとりがあったので、写真を見ながら「これは何か?」など、わからなかったこと、気になっていたことなど質問をすることができました。 
 *** ~4回目~
・量:水1000ml/2時間 程度
・あえて、30分前にトイレ
→水分を摂っていれば、尿が早く溜まる傾向がわかったので、前回のトイレ→処置台に乗るまでの時間を目安に行ってみました。
結果:
→冒頭の失敗へ。結局、私にとっては、それでも水分が多かったようです。
 もしかすると、1回目のような状態になるかもしれませんが、直前トイレを我慢したら、ちょうどよい量だったかもしれません。
→トイレで「ちょっとだけ出す」のは、難しい。残尿感もあって、その後、すぐ尿意を感じてしまい、渡されたPHSでナースコール。
 結果、何度もエコーで尿が溜まっているかを確認→待機を繰り返すことになり、看護師さんのお手数をかけすぎて恐縮しきりでした。

◆4回の感想

 結局、回を重ねるごとに、下手になっていった気がします。
エコーをしながら、思いっきりお腹を押されるときに感じる尿意が怖くて、だんだん臆病になってしまったからかもしれません。
本当に出てしまいそうで・・・。
4回目は、「初めてでしたっけ?」なんて聞かれる始末で、次に、クリニックに行くのがちょっと恥ずかしいです。。。

水分摂取量とトイレのタイミングは、個人差があるんだなと実感しました。
他の方のブログやクリニックの情報も沢山拝見しましたが、一般的な量より控える必要があったことに気が付きました。
というのも、私は、1~2時間にトイレに行く位頻尿だったので、普段の生活では、
・なるべく一気に飲まない
・カフェインは控える
という生活をしてたので、何倍もの水分量に、身体がついていけなかったようです。
(実は、シュミレーションもしていたんですが、やはり、当日とは緊張感?違うので、意味がありませんでした。)
結局、自分は、
・500~800㎜位の水を、2時間位かけて小刻みにのむ
・移植15分位前にトイレに行く
位でよかったのだと。

◆わかったこと

・水分を、直前に一気飲みすると、その後一気に強烈な尿意に襲われる。
 看護師の方にも少しずつ、長い時間をかけてがよいとアドバイス頂きました。
・強い尿意を感じて、排出した後は、感覚がおかしくなる。
 残尿感もあって、溜まっていなくても、「もう限界!」という錯覚におちいってしまうので、要注意。
・尿をため過ぎても、良くない。力が入りすぎたり、子宮の位置が押されすぎて位置が不適切になってしまう。
・クリニックでは、もし溜まっていなくても、安静室で溜まるまで処置を待ってくれるので、無理をし過ぎない。 

◆余談

Q:「もし、粗相をしてしまったらどうなりますか?」と質問してみました。
A:「今までそのような方はいなかったです。」との回答
  ネットで見たら、尿道カテーテルで対応して下さるところもあるようですが、CMポートクリニックではどうなんでしょうか…。
  居ないと伺って、それ以上、つっこんで聞けませんでした。

以上。
次回は、この反省を活かせますように。

不妊治療の回想録~2020再開~

去年ブログを初めてから、あっという間に4か月。
たった2日書いただけで、その後、全く手につきませんでした。

思い出して書こうとすると、心が重くて重く、言葉が出てきません。
何度、パソコンに向かっても。
何で書けないんだろうと、ブログのアイコンを見るたびに、更に苦しくなって。

そのぐらい、3回連続の流産は、心に負担だったようです。
頭で大丈夫と思っても、文章にまとめられるほど、心の整理がつかなかったことに、気がつけませんでした。

でも、やっと、また、前に進めそうです。
先月下旬から、CMポートクリニックで、不妊治療を再開しました。移植周期です。

杉ウィメンズクリニックでの治療も平行して。
結局、検査の結果、不育症で、血栓が出来やすい体質でした。
アスピリンとヘパリン注射で対応していくことになりました。それについては、また、別途、まとめてみたいと思います。

よし。大丈夫。

「予約まで」杉ウィメンズクリニック~不育症回想録2

初診の予約まで「半年以上」そんな時期もあったようですが、現在の平均は「約1ヶ月半~2ヶ月程度」だそうです。

変更は、キャンセルがでたら、繰り上げることが可能。ただし、予約をとった1ヶ月後から。

↓こんな経緯があったそうです↓

http://www.sugi-wc.jp/news_disp.cgi?news_no=0&id=1543828709_00268E

 また、ホームページトップの「インフォメーション」から、最短の予約日やキャンセルで空いた日が確認できます。

http://www.sugi-wc.jp/index.html

※「お知らせ」や「現在の初診予約」の行を探してみてください。ちょっと見つけにくいですが。。。

 

こんな形で、予約までの日をできる限り短くできるよう工夫しているようです。

 

因みに、私は、電話をしてから、最初の予約は約2月弱後、実際は1ヶ月とちょっとでした。

本当は、もっと繰り上げできそうでした。

でも、流産をしてから、1ヶ月はホルモンの影響がでてしまう。そうなると、きちんとした結果がでない。その意味で、期間を空けての予約日決定でした。

他のブログを拝見すると、躊躇してしまうくらい先の日程もありましたが、諦めず、予約確認をした価値はあったと思います。

「 不育症学級と診察のこと」杉ウィメンズクリニック~不育症回想録1

 杉ウィメンズクリニックでは、月に1回「不育症学級」というものをやっています。

 

 1回の検査費が「10万円以上」かかることもあり、どんな検査の内容か、

そこで、何を知ることができるのかを、杉先生が教壇に立って教えてくれます。

 

 1人1人の診察を長くすれば、その分待ち時間が増えてしまう。

でも、丁寧に説明をしたい。

そんな中、工夫されたのが、患者さんに一同に集まってもらい、きちんと伝えるという仕組みなんだそうです。

 

 そこに参加できない方は、授業と同じ内容を1、冊の本にまとめて下さっています。

私は、診察の前に行くことができなかったので、事前にその本を、ネットで買って検査に臨みました。

 専門的な内容ですが、丸みのある文字を使ったり、カラーにしたり、一般の方でも読みやすいように、杉先生が出版社と何度も調整をされたそうです。

医学生看護学生の入門書としても十分な内容だそうです!

 初めて聞く言葉も多かったですが、そんな先生の熱意と、これから自分のことになると思うと、なんとなく頭に入ってくるのが不思議でした。

 

 また、実際の診察中でも、先生でなくてもよい説明は、「あとで看護師さんから話があるから、その時聞いてね。」と言われます。

そして、別室で看護師さんが、こちらの不安、わからないこと、全てに丁寧に答えて下さいます。

 今までの病院と違って、うまく言えませんが、一人の人間として、とても大切にされている、そんな気分にさせられます。

役割や手段を細分化し、効率的な組み合わせをしているからか、そんな風にゆっくりと話ができても、診察への待ち時間は10~20分程度でした。

まだ、2回ですが。

 

 不妊治療の病院でも、妊娠や流産をしていった産婦人科でも、忙しいからか、がんばって伝えた質問に対しても、さらっとしかコメントを頂けないことがしばしば有り、複雑な気持ちになることが多かったです。

 

診察の結果によって、ここに通えるかはわかりませんが、流産で心が辛かった私には、これまであったことに寄り添って、未来を一緒に考えてくれる、それが分かっただけでも励みになりました。

 

↓本はこれです↓ 

不育症学級(改訂版)

不育症学級(改訂版)

 

[rakuten:neowing-r:11284206:detail]

 

 

不妊治療の回想録~はじめに~

突然始まった不妊治療のこと。

何の心の準備もできないまま、スタートしてしまった、2018年2月。

そこから、あっという間に1年半が過ぎました。

3度の妊娠そして同じ数だけの流産。

寝食を忘れるほど大好きだった住宅の仕事を退職。家族との葛藤、目まぐるしい変化でした。

そして、現在は「杉ウィメンズクリニック」という、不育症専門の病院で検査中。

心がぼろぼろで、これからの人生の歩み方を、もう一度考えるべく、回想日記をつけてみることにしました。

心に残ったことを徒然に・・・。

 

そして、不妊治療という、先の見えない旅路で苦しんで、この日記にたどり着いたあなたへ。1人として同じ状況はないかと思います。

この日記は自分の為に書きはじめたものですが、この中で、何か一つでも心の重荷が軽くなることがあるならば、それは幸いです。